- 「投資信託」や「つみたてNISA」等の積立投資は、「毎月」「毎週」「毎日」など、どのくらいの頻度で行うのが良いでしょうか。
- また、積立日(買付日)を好きに選べる場合、どの日を設定すると良さそうでしょうか。
今回は、意外に知らない「積立頻度」と「積立日(買付日)」についてまとめてみましたのでじっくり読んでみてくださいね。
投資信託やつみたてNISA等の積立頻度は「毎月1回」で問題なし!
まず積立頻度ですが、「月1回以外の選択肢があるの?」と思った人もいるかもしれません。
確かに多くの金融機関では、「つみたてNISA」の積立頻度は「毎月1回」しか選べませんが、SBI証券や楽天証券では、「毎週」や「毎日」という頻度で買付を行うことも可能です。
さすが大手ネット証券ですよね。
もちろん、「毎月」より「毎週」、「毎週」より「毎日」のほうが時間分散効果は高くなります。
ちなみに、最近はWealthNavi(ウェルスナビ)や、PayPay証券でも積立頻度を変更することができるようになり、積立頻度を増やそうと試みたのですが、「毎月1回」程度の頻度で十分だという考えに至りました。
「毎月1回」「毎週1回」「毎日1回」という積立頻度による運用成績の違いは、誤差の範囲程度という記事を見つけてしまったからです。
積立投資の購入頻度の違いで驚きの検証結果が!?
積立投資の購入頻度の違いを検証した記事を見つけたので紹介します。
紹介する記事では、日経平均と米ドルを「毎月」、「毎日」などの頻度で購入すると仮定して検証しています。
積み立てリターンは購入頻度では差が付かない!
積立投資に驚きの結果 購入頻度でリターンに大差なし(NIKKEI STYLE マネー研究所)より引用
赤枠で囲まれた日経平均を20年間、様々な頻度で購入し続けたとした場合のリターンですが、46.1%~52.2%となっています。
ただし、この結果には購入頻度が毎年1回というのも含まれているため、毎日、毎週、毎月の3パターンのみに限ると、51.7%~52.2%とそのバラツキはかなり小さくなっていますね。
購入頻度によらず平均購入単価はほぼ同じに!
積立投資に驚きの結果 購入頻度でリターンに大差なし(NIKKEI STYLE マネー研究所)より引用
グラフを見て分かるとおり、積立の頻度によらず、平均購入単価が日経平均の上昇に合わせて緩やかに上昇しながらほぼ同じ動きになっていますね。
実際のファンドでも積み立てリターンに大差なし!
積立投資に驚きの結果 購入頻度でリターンに大差なし(NIKKEI STYLE マネー研究所)より引用
投資期間が5年間ではありますが、それでも、同一ファンドで横に比較すると、毎月、毎日、毎週でリターンに大差ないことがわかるかと思います。
例えば、楽天証券でもランキング上位のeMAXIS先進国株式インデックス(上から4段目)の結果を見ると、毎月が36.8%、毎日が36.9%、毎週が36.7%とその差は僅かということがわかります。
投資信託等の積立日(買付日)によっては「高値つかみ」になる!?
次に、投資信託等で「積立日」(買付日)はいつがいいかを考えてみましょう。
「積立日」は、「給料日後のキリがいい日」ということで、月末や月初を設定している人が多いのではないでしょうか。
実際、私も残高不足で引き落とせないという事態を避けるために、給料日の2日後とか丁度いい日程から選んでいました。
また、月末や月初だと管理しやすいと感じる人もいるはずです。
しかし、「積立日」を自由に設定できる金融機関を利用しているのであれば、あえて中途半端なキリの悪い日にしたほうが、運用成績は若干よくなるかもしれません。
というのも、多くの人が「キリのいい日に買いたい」と思うと、その日は株価が上がって割高になる可能性があるからです。
特に、月初は第一営業日の株価(TOPIX)が前日に比べて高くなる傾向があるため注意が必要です。
積立を行う個人投資家だけでなく、機関投資家なども月初に買い入れることが多いため、買いが集中して株価が上がってしまうのです。
月末や月初よりも月の半ば、それも10日や15日よりも、9日や13日など中途半端な日に設定したほうがいいでしょう。
ちなみに、私は「積立日」を誕生日の12日という中途半端な日に設定しています。笑
確認しておこう!積立投資のメリット
「つみたてNISA」を例に考えると、投資信託(と一部ETF)を積立で購入することに特化した制度です。
最初に、「積立投資」のメリットを確認しておきましょう。
積立投資ではなく一括購入のほうが効率的な運用ができる場合もあります。それは、最も安いタイミングを狙って買えた場合です。
しかし、実際には「最も安い」というタイミングをピンポイントで見つけることは難しいです。
安いと思って買っても、さらに値下がりする可能性は十分にあります。
「最も安い」タイミングを狙おうとしても、それがいつなのか分からないですよね?
たとえば「毎月1万円」を定期的に一定額を購入する積立投資なら、買うタイミングを考える必要がありません。
複数回に分けて買う「時間分散」で、高値つかみのリスクを抑えられます。
また、価格が下がっているときには多く買い、価格が高いときには少しだけ買うことになるので、平均取得コストを下げられる、つまり平均すると安く買えるというメリットも期待できます。
積立投資の説明にはかかせない、この「ドルコスト平均法」については、金融庁の分かりやすい説明図があったのでご覧ください。
出典:金融庁のHP
確認しておこう!積立投資のデメリット
続いて、積立投資のデメリットを確認しておきましょう。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
積立投資のデメリット①手数料がかかる
投資信託を例に挙げますが、具体的には以下の3つの手数料がかかります。
- 販売手数料
- 運用手数料
- 解約手数料
まず、購入時に毎回かかる手数料が販売手数料です。
投資信託の中では「ノーロード投資信託」と呼ばれる販売手数料が無料の投資信託があるため、基本的にはノーロード投資信託から選ぶのがおすすめです。
続いて、信託報酬と呼ばれる投資のプロに運用を委託するための手数料が運用手数料です。
運用手数料は証券会社やファンドによっても差がありますので、購入する際は見比べて決めるようにしましょう。
最後に、積立投信に定められた運用機関に満たないうちに換金した場合にかかる手数料が解約手数料です。
しかし、解約手数料が無料の投資信託もありますので購入する前に確認しておきましょう。
積立投資のデメリット②短期間でリターンを出しづらい
積立投資は、基本的に一括で多額の投資ではなく、少額で投資資金を積み立てるため、投資金額が大きくなるのは時間がかかります。
積立投資を始めたばかりでは損益は小さいものでしょう。
しかし、積立投資の最大の特徴として複利運用をすることで次第に利益が大きくなっていくことが期待できます。
積立投資・一括投資のどちらにも一長一短はありますので、リスクをどれほど許容できるのか今一度考えてみるのもいいでしょう。
積立投資のデメリット③売却益や分配金に税金がかかる
投資信託の場合、売却益や分配金に対して20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)の税金がかかります。
投資に税金はつきものですが、2018年1月から始まった「つみたてNISA」という制度により、毎年40万円の非課税投資枠を使えます。
積立投資にはもってこいの制度なので積極的に活用していきましょう。
積立投資のデメリット④元本割れする可能性がある
あくまでも投資なので、預金と同じように元本保証があるわけではありません。
投資はしてみたいけど元本割れは嫌だなという場合は、定期預金や個人向け国債等、投資信託よりもリスクの低い金融商品もあります。
投資信託に関してはこちらも併せてご覧ください。
まとめ
- タイミングを気にしなくて済むのが積立投資のメリット
- 「積立日」の見直しをする価値はあり
投資信託をはじめるなら低コストで商品数の多いためリターンリスクを自由に選べるSBI証券か、または人気のセゾン・バンガードに投資可能で、楽天ポイントのつく楽天証券か。
あなたはどちらを選びますか?
投資は余裕資金でやりましょう。
読んでいただきありがとうございました◎
以下は、私が運用している商品ごとに飛べるリンク集を作りました。
商品によって毎月運用報告も載せておりますので何かの役に立てば幸いです。
Twitter(@dawasika2017)や匿名で質問できる質問箱も設けましたのでも何か質問等あれば遠慮なく言ってください!